ツイッターで、現役の化粧品処方開発者(日焼け止めももちろん含む)の、みついだいすけさんのツイートを中心に、日焼け止めに関する様々な方の疑問や議論が展開して盛り上がるという、とても面白い流れがありました😊✨
◎紫外線散乱剤(ノンケミカル)と紫外線吸収剤(ケミカル)
まず、紫外線を防御するための成分は、主に大きく二つのカテゴリーに分けることができます🙏
げんさん(元化粧品開発者、現在は化粧品ビジネスマッチングサイト運営など)のご発言。分かりやすい✨自分が考える吸収剤と散乱剤のメリット、デメリット
— げん🤢科学的なズボラ美容 (@hyotang888) March 25, 2020
✅吸収剤
白浮きせずべたつかないよねえ。でも汗でながれちゃうよね、塗り直し多めだわ
✅散乱剤
汗で流れにくくて、塗り直し回数少なくて良いよねえ。でもベースに油配合されるからべたつくし、白浮きするよねえ
実際はその程度の感覚
✔︎紫外線吸収剤(ケミカル)→メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、など
これは、みなさんもご存知のとおりです😀
一般的には、紫外線散乱材配合(ノンケミカル)の日焼け止めが、「肌に優しい」と言われていますし、みなさんのイメージもそうだと思います✨
個人的には紫外線吸収剤不使用(ノンケミ)であっても、粉の分散のために刺激が強い油剤が多くなっていたりするので、一概に良い思ってません😅
— たろ🦐化粧品技術者 (@bearcx3) January 19, 2020
石けんで落とせる、も理由はやや異なりますが敏感肌向けとイコールではないのは同様です。
しかし、たろさん(たろさんも、現職の化粧品技術者)がおっしゃるとおり、一概にはそうも言い切れないらしいです...👿 実際、ノンケミカルでSPF値日焼け止めの中には、乾燥感が強く出てしまったり、痒みが出てしまうものなどもあるので、それも納得です🧐
紫外線吸収剤の多くは液体もしくは液体に溶けているので、通常は伸び広げる課程で薄い膜になります。
— たろ🦐化粧品技術者 (@bearcx3) January 19, 2020
カプセル化した吸収剤は液体に溶けない小さな粉なので、どうしてもヨレてムラになり易いです。
肌に直接触れなくするためにカプセル化するので、どうしてもこのようなデメリットが生じます。
また、このみついさんのポストも大変参考になります!!【後編】紫外線散乱剤の透明性とSPFについて#メイクアップ化粧品の豆知識
— みついだいすけ💄メイクアップ化粧品研究職 (@gni_dream) December 30, 2019
酸化チタンって粒子の大きさで透明性が変わるのはご存知でしょうか?下記の画像は大きい粒子径から小さい粒子径の4種類の酸化チタンを塗布したものです。大きい粒子径は白く小さいほど透明性が高くなります。 https://t.co/v18karTmVH pic.twitter.com/Sxr1u0rkyp
みついさんは「刺激を感じないのであれば、紫外線散乱剤と、紫外線吸収剤を併用した日焼け止めの使用がオススメ」とのことです😊ちょっと日本語変でしたね。
— みついだいすけ💄メイクアップ化粧品研究職 (@gni_dream) March 24, 2020
吸収剤と散乱剤を併用しているサンスクリーンがもっとも効率的に紫外線防御してくれるので刺激を感じないのであれば併用系がおすすめです、という意味です😊 https://t.co/OEZ6wo5IKA
一口に紫外線吸収剤といっても、分解しやすいものと分解しにくいものがあるそうです🙃こんな感じです↓
— みついだいすけ💄メイクアップ化粧品研究職 (@gni_dream) March 24, 2020
分解しにくい
・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
・ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
・オクトクリレン
分解しやすい
・t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
分解しやすい紫外線吸収剤も、分解しにくい紫外線吸収材と組み合わせると安定化する場合もあるそうです😊よくご存知で。分解しにくい吸収剤と組み合わせるとメトキシケイヒ酸エチルヘキシルは安定化します!
— みついだいすけ💄メイクアップ化粧品研究職 (@gni_dream) March 24, 2020
こちらのブログに書いてある通り、ハワイ州はメトキシケイヒ酸エチルヘキシル(海外での名前は、オクチノキサート)を使用した日焼け止めが、サンゴ礁の生態に悪影響を及ぼすとして、2021年の1月から使用を禁止する旨を発表しました🙅♀️
なぜメトキシケイヒ酸エチルヘキシルが最も使用されているか。
— みついだいすけ💄メイクアップ化粧品研究職 (@gni_dream) December 23, 2019
①昔から使用されている成分で安全性の評価に関するエビデンスが豊富
②UVBを吸収する能力が極めて高い
③UVAを吸収する結晶状の紫外線吸収剤を溶解する能力が高い
特に③は処方を組む側からすると非常に重要な性質です。(↓下に続く↓)
OMCほどUVBの吸光度が高く他のオイルにも溶けやすい吸収剤はないですね。
— みついだいすけ💄メイクアップ化粧品研究職 (@gni_dream) March 24, 2020
OMCは分散性というより他の固形の吸収剤を良く溶かす性質に良さがあります。
ノンケミが主流になるかもしれませんがナノ原料の懸念もあるので不透明な状況です。
こちら参考になればhttps://t.co/3VI9vUT6L1
OMC規制して一番損するのは規制活動に関係ない、他の一般消費者です。
— たろ🦐化粧品技術者 (@bearcx3) March 24, 2020
みついさんの仰る通り、あんなに優秀で安全な吸収剤は他にないので、OMCフリーは必ず何かを犠牲にします。企業努力とか処方力とかのレベルではない。
行き過ぎた規制は関係ない消費者にダメージを与える。
そもそもの「サンゴ礁に悪影響を及ぼす」根拠となっている論文を否定する研究も、日本で始まっているそうです🙏出てませんね。
— たろ🦐化粧品技術者 (@bearcx3) March 25, 2020
OMC等を高濃度で添加したりして、サンゴ死んだ!死んだぞ!って騒いでいる論文しかないです。
メディアが報道して、環境団体が煽って、役人が規制したところです。
でもその論文可笑しいよね?ってコーセーさんが共同研究始めたって出てました。https://t.co/0Zi2Qmgjkg
◎シクロペンタシロキサン(揮発性シリコーン)が含まれている日焼け止め
シクロペンタシロキサンが配合されている処方=W/Oの乳化系=紫外線散乱剤をメインの処方骨格と予想できます。(シリコーン油に紫外線吸収剤は溶解しにくいため)
— みついだいすけ💄メイクアップ化粧品研究職 (@gni_dream) March 24, 2020
紫外線散乱剤をメインで配合しているため毛穴に散乱剤が残留してしまっているのではないでしょうか?
加えて揮発性シリコーンが揮発した後の化粧膜は割りと強固ですので落としづらくなっていることも考えられます。
— みついだいすけ💄メイクアップ化粧品研究職 (@gni_dream) March 24, 2020
あと酸化亜鉛は皮脂に反応し固化する性質があるので毛穴に溜まった皮脂と反応している可能性もあるかなと。
シクロペンタシロキサン(揮発性シリコン)が配合されているオイルベース処方の日焼け止めは、紫外線散乱剤メインの処方である製品が多いそうです🙃
あくまでも、みついさん的にも、このお話は現段階での「仮説」ということですので、もちろん酸化亜鉛=即🆖!!というわけではないですよ👿皮脂と酸化亜鉛で固化したものが本当に洗浄しにくいかというところは検証していないのであくまでも仮説です🤔
— みついだいすけ💄メイクアップ化粧品研究職 (@gni_dream) March 24, 2020
今度実験してみます!
また、他の揮発性シリコン類も、根本的な考え方は同じとのこと🙏(揮発後は強固な化粧膜を形成するので、落としにくい可能性がある)お役にたててよかったです🙂
— みついだいすけ💄メイクアップ化粧品研究職 (@gni_dream) March 24, 2020
シクロペンタシロキサンの他に揮発性のジメチコンやメチルトリメチコン、イソドデカンが使われていることがあります。根本的には考え方は同じです。
ジェルタイプの日焼け止め(ウォーターベース処方)の場合には、肌に必要以上に密着すると言う事は無いようなので、酸化亜鉛が配合されていたとしても、皮脂と固着することによる問題はそこまで大きくないようですね🙏ジェルタイプの処方はO/W系なので散乱剤も非常に洗浄しやすいです🙂
— みついだいすけ💄メイクアップ化粧品研究職 (@gni_dream) March 24, 2020
このツイートのイチゴ鼻と戦うちゃんのように、顔の部位別の悩みによって、適切な日焼け止めを使い分けることも、素敵なインテリジェンススキンケアだと思います✨・シクロペンタシロキサン
— イチゴ鼻と戦うちゃん (@ichigobanachan) March 25, 2020
・酸化亜鉛
これからはこの2つがメインに配合されたべっとり被膜系を鼻に使うのは避けようと思っています。
イチゴ鼻が悪化する可能性のあるものは一つずつ潰していきたい😊 https://t.co/zehH4J7til
全成分表示を頼りに消費者が自分に合う商品を本気で選別するシーンに初めて遭遇?しました。エモい🙂
— たろ🦐化粧品技術者 (@bearcx3) March 24, 2020
個人的にはシクロペンタシロキサンが入った日焼け止めを使ったときはシリコーンの入ったクレンジングを使えば良いのでは?と思います。
ちな、下地もリキッドファンデにも入ってます。 https://t.co/ROuGJ70QbL
こちらの、たろさんのツイートのとおり、問題点:
— たろ🦐化粧品技術者 (@bearcx3) March 25, 2020
・メイクの中でもシリコーンはベビーオイルや油脂と馴染みにくい。(それでも肌よりはマシ)
・ティッシュオフではオイル自体が②として残ってしまう。肌にいいものなら問題なし。
この現象が今回の争点かと。
結論は変わらず、適切な洗浄方法を選びましょう。となります。
私の考えは、このツイートに書いたとおりです😊 これに関しては、完全なる私の価値観の話ですので、一つの意見として受け止めて頂けたら幸いです!(他の方の意見を否定する気持ちは全くありません🙏)DMからのご質問です🙏
— mimi@ベビーオイル洗顔 (@mimitan090909) March 25, 2020
「mimiさんはオレゾミルクをベビーオイルで落としていますよね???
オレゾミルクが毛穴に悪影響とかクレンジングでしか落ちないとかどう思いますか( ´•̥ ̫ •̥` )」
私はオレゾミルクをベビーオイル洗顔で落としています😊
私の固定ツイートにも書いてあるのですが私の↓
詳しい内容は昨年も同じ話が話題になったのでブログに書いてます。日焼け止めに肌に浸透しないと効果を発揮しない有効成分などありません☹️https://t.co/Vg25bhsczr
— かずのすけ (@kazunosuke13) March 24, 2020
この柳下悠先生(形成外科医)のツイートにぶら下がっているリプライを読んでいただくと分かるのですが、熱エネルギーが=肌にダメージを与えるのかと言うと、そうとも言い切れない可能性もあるようです🙃紫外線吸収剤で吸収されたエネルギーは熱になるんだと思うんですが違うんですか?(なんか見た)
— 柳下悠 (@yuyanagishita) March 24, 2020
ミライさん(現職の化粧品開発者)のご発言。前職が紫外線吸収剤NGで熱エネルギーが、って習いましたが改めて考えるとよくわからないですね😅
— ミライ@エモ系化粧品研究開発者×転職組 (@tenshoku7cosme) March 25, 2020
まだコレって論文にあたってませんが、艶子さんがおっしゃるように、光接触皮膚炎(光毒性反応、光アレルギー性反応によるもの)が有力な感じです。
調べてるとそれ以外にも発見があって、実に面白い😎
ありがとうございます!となると、紫外線吸収剤がどれだけの活性酸素を発生させるのか、それが併用する抗酸化物質でカバーできるのか、活性酸素を恐れて使用しない方が肌にメリットがあるのかが気になります。
お分かりの事ありますか?— 柳下悠 (@yuyanagishita) March 25, 2020
※一重項酸素=活性酸素の一種と考えて差し支えないようです。(参考→ https://tidbits.jp/radical/)実はその辺の見極めがまさに最新の化粧品研究で行われています。もともと一重項酸素は消去されやすく、これを計測する手法自体開発されたのは最近です。
— なつなつ@研究職 (@natsunatsu_7722) March 25, 2020
現在は計測手法が完成されつつあるので、これからそのようなメリットデメリットを含めた紫外線吸収剤の評価が出来るようになってくると思います!
本からの要約をこちらにまとめましたので、興味のある方は是非読んでみてください🙏エンビロン開発者の、フェルナンデス先生の本の、紫外線関連の部分
— mimi@ベビーオイル洗顔 (@mimitan090909) March 26, 2020
読み直し。
✔︎パルミチン酸レチノールを十分に保護できる紫外線防止剤はほとんどない。
✔︎肌にダメージを起こすのは紫外線A波。B波は表皮でブロックされる。
✔︎ ビタミンAからも、ラジカル類は発生する。
↓
げんさんがおっしゃるように、紫外線防止剤に関して全てのことが分かっているわけでは、まだまだない、ということなのですよね🙏紫外線散乱剤のについては以前調べまくった時に
— げん🤢科学的なズボラ美容 (@hyotang888) March 25, 2020
①反射効果→どこにも書いてある内容
②反射だけでなく表面をエネルギーが走る→その後どこに行くのか謎
③吸収効果も実はあるよ→知らない人多い
でも化粧品の専門書、化粧品系の論文にも①しか書いておらず、②と③は物理系の論文に書いてあった記憶
分からないけど
— mico (@mico20120215) March 25, 2020
べったり肌に密着するものを使って、クレンジングを多用して肌も擦るのか
落ちやすいもので多少日焼けリスクありながら普段暮らすのかは
その人次第〜
私は今の方がコスパも良いし肌の状態も良いので、これにしている😊
そもそもSPF50でも焼けるやつあるし、その辺は謎😂
【日焼け止めの豆知識】の
— みついだいすけ💄メイクアップ化粧品研究職 (@gni_dream) May 1, 2020
①鼻、頬、額は日光が当たりやすく焼けやすいため他の部位より多めに塗ること。
⑩肩、鎖骨部分も焼けやすいので露出する場合はしっかり塗ること。
について画像で解説します。なぜ焼けやすい部位が存在するのか。
日光が当たる角度がポイントです。#毎朝コスメ豆知識 https://t.co/ZsaNHmJgVq pic.twitter.com/l61dEascQ8
肌の老化やシワ・クスミにも大きく影響するUVA。
— たろ🦐化粧品技術者 (@bearcx3) May 2, 2020
UVAの防御力の指標であるPAは+が一つ増えると防御効果が2倍になります。
5月は既に紫外線が「非常に強い」ですので、#stayhome していても窓際にいる人は++以上を選んだ方がいいでしょう😁
お外に行く人はもっと! https://t.co/OJUx5GkzS6 pic.twitter.com/miYYNl3nbT
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