前回更新のこちらの記事。
角栓ができる原因の一つに、「炎症🔥」が大きく関わっている可能性があることを書きました。
✔︎過剰な皮脂が、細菌の影響で不飽和遊離脂肪酸という炎症物質になる。
✔︎真菌や細菌に感染すると、炎症が起こり、その結果としてケラチン17というタンパク質が出現し、角栓の原因になる(可能性がある)。
そして、まとめにも書いたこの2点の仮説を基に、実際にどんなケアをしていけば、毛穴や角栓の悩みが軽減するのか考えてみました😊
今回は、
mimiが提唱する「毛穴バランスリセット法」
について、お話をしていきたいと思います✨
前提となる知識として、こちらの記事の内容も踏まえていきます。まだ読んでない方は、読んでから戻ってきてくださいね🙏
◎毛穴悪化の原因を整理
上記のブログを読んでいただくと分かるように、毛穴問題悪化の原因は...
1.過剰な皮脂の分泌
2.マラセチア菌による不飽和遊離脂肪酸(炎症物質)の産生
3.ターンオーバーサイクルの乱れ
4.菌類による炎症性サイトカインの誘発
この4点が、大きな原因と推測されます。(あくまで、現段階の研究でわかっていること。毛穴研究は発展途上の分野ですので、これから新しいことがまたわかってくるかもしれません🙏)
◎mimiが提唱する、毛穴ケア「毛穴バランスリセット法」とは?
ここまで毛穴について調べてきた結果、毛穴が目立つ肌では、「様々なバランスが本来あるべき状態から崩れている」と、私は感じました。
そして、それは1つの原因ではなく、上に挙げたような原因が連鎖的に起こることによって、結果的に「毛穴が目立つ」と言う状態になっていると考えます。
ですので、その毛穴が目立つ原因を、一つ一つ時間を巻き戻すように、リセットしていくような対策をとれば、毛穴が目立たなくなるのではないかと言う、実にシンプルな仮説を立てました🙏
そして一月ほど、自分で実践してみた結果...
✔︎毛穴の角栓がさらに溜まりにくくなり浅くなってきている感覚。
✔︎黒ずみの改善感。
✔︎日中のテカリの更なる改善感。
など、かなりいい結果が得られました😊
ただこれは私のサンプル1の体験です🙏
また私自身、すでに毛穴悩みがだいぶ解決されていたため、劇的なわかりやすい効果があったわけではありません😂(映らないレベルなので写真も撮ってませんでした💦自分比では更に良くなりましたが...)
これからご説明する方法が効果的か否かは、当然それぞれの肌状態により異なります。
また、しっかり仕組みを理解しないまま闇雲に行ってしまうと、却って毛穴トラブルを悪化させてしまう可能性がある方法です⚠️
◎ご注意⚠️
⚠️市販の化粧品や医学部外品を用いて行うセルフケアです。軽度〜中度の毛穴トラブルの方を想定しています。既に大きく開いてしまっている毛孔部には効果は薄いと考えています。
⚠️この記事を読んでしっかりと仕組みを納得していただいた上で、試される時はご自身の判断で行ってください。トラブルになっても私は責任を負うことができません🙏また一度はじめたら、3ヶ月は続けるつもりで気長に取り組んでみてください。
⚠️また、実行の際は、ピーリングや毛穴パックなど、取り去る系のセルフ毛穴ケアアイテムを使用するのはお勧めしません。結果的に快復までにかかる時間が長くなる可能性が高いです。(クリニックでの施術は除く)
⚠️現在、アトピーやニキビ、脂漏性皮膚炎など、皮膚科領域の肌トラブルを抱えている方は、医師の指導に従ってください。
これらのことをご了承いただける方のみ、先を読み進めていただけますと幸いです🙇♂️
◎「毛穴バランスリセット法」の仮説と理論
先ほどご説明した、現段階で毛穴トラブルを誘発している大きな可能性の4つ。
これをひとつずつ、効果的と言われる成分を用いることで潰していく(イメージ)のが、mimiが提唱する「毛穴バランスリセット法」です!!!
1.過剰な皮脂の分泌 ⬅️ 皮脂の分泌を抑える成分(ナイアシンアミド、アゼライン酸)
2.マラセチア菌による不飽和遊離脂肪酸(炎症物質)の産生 ⬅️ 毛穴周辺のイオンバランスを整えて炎症を抑える成分(グリシルグリシン)➕抗菌作用のある洗浄剤(イソプロピルメチルフェノール)
3.ターンオーバーのサイクルの乱れ ⬅️ ターンオーバーサイクルを改善する成分(ビタミンA)
4.菌類による炎症性サイトカインの誘発 ⬅️ 炎症を抑える成分(トラネキサム酸)
そして、「毛穴バランスリセット法」は、時間を巻き戻していくように、毛穴トラブルになっている原因を解決していくというコンセプトのケア方法です。
肌の育ち具合に応じて、成分を加えるタイミングを見計らうことが、とても大切です🤚
ひとつひとつ、説明していきます😊
◎前提として!!!
私が普段から口をすっぱくしてお伝えしている
✔︎洗いすぎないケア
✔︎こすらないケア
✔︎紫外線対策
この3本柱を守られていることは、必須の前提条件となります🙏
「毛穴バランスリセット法」を試しても、別の形で刺激を与え続けていたら、良くなるものも良くなりません🙏
この三点は必須です🙇♂️
◎サイクル1➡️まずは炎症を抑えよう!!
以前のブログにも書いた通り、角栓や、毛穴の開きが目立つ肌は、毛穴周辺の皮膚で慢性的な炎症が起こっている可能性が高いことがわかっています。まずはこの炎症を抑える為の成分をスキンケアに取り入れましょう。
☆グリシルグリシン
ちょっとここから難しい話。⬇️
細胞には「特定の物質しか通さないドア」のような物がたくさんあります🚪
そしてこの図にあるとおり、皮脂の中に含まれる「不飽和脂肪酸」は、細胞にあるたくさんドアのうちの一つ、「カルシウムチャネル」を開けてしまう鍵🔑のように働きます。
「カルシウムチャネル」が開くと、細胞の外から細胞の内側へとカルシウムイオンが流れ込み、プラスに帯電します。
カルシウムイオンは細胞内でセカンドメッセンジャーという、特別な役割を果たします。ビリヤードの玉突き🎱のように、A→B→Cというように、情報が伝達されるキッカケを生む最初の白玉が、カルシウムイオンです。
カルシウムイオンから玉突き式に情報が伝達された結果、細胞から他の細胞へと「炎症性サイトカイン」という形で情報がさらに伝達され、炎症が起こります。
「グリシルグリシン」は、細胞の外でマイナスのイオンとして存在してる、「塩化物イオン」のチャネルをオープンにする物質です。マイナスイオンを細胞の中に入れることによって、プラス電荷を持つカルシウムイオンが細胞の中に入りにくくする役割があります😊
⬆️難しい話終わり🙏(取材協力カワウソくん)
とにかく、炎症を起こす原因の一つを、グリシルグリシンが打ち消してくれる可能性がある、と覚えてください🙏
☆トラネキサム酸
もう一つ炎症を抑える成分として、今回私が推すのが「トラネキサム酸」です。
抗炎症成分は他にもたくさんあるのですが、「毛穴バランスリセット法」においては、トラネキサム酸の使用がよいのではないかと思ったきっかけは、
こちらの女医さんのブログです。
今回のこの「TAレチノファースト」「TAレチノアドバンス」にはレチノールの刺激を抑える工夫としてTA(トラネキサム酸)が配合されているそうです。
レチノールやとレチノインは、刺激を抑えようとして基剤をリッチにすると、刺激もでないけど効果もでないってことになりがちなんです。
でもトラネキサム酸はそういう影響がないと私も考えて使用していました。
根拠となっているのは、2015年に行われた、『第33回日本皮膚科学会総会・学術大会』下記の発表のようです。
『肌の若返りと美の融合 - 高品質レチノールとトラネキサム酸配合化粧品の効果的な用い方』
2015年の「フレグランスジャーナル」に学会報告として少しだけ掲載されていました。(資生堂のナビジョンの製品ありきの発表という感じではあります)
トラネキサム酸を配合することで美白作用,抗炎症作用,保湿効果などを付加可能なだけでなく,ビタミンAによる乾燥や赤みなどの副反応も抑えられた。
この後説明しますが「毛穴バランスリセット法」は、
ビタミンA誘導体を使用するので、
レチノールの刺激を抑えてくれつつ効果も落とさないのは理に適っています✨(天下の資生堂さんが合わせて使ってるんだから、まあ合わせて使ってよいのだろうと言うところも大きいです😂🙏💦)
またこちらのサイトを見るとわかるように、トラネキサム酸には2つの効果を期待することができます。
✔︎プロスタグランジンおよびプラスミン生成抑制による色素沈着抑制作用
✔︎プラスミン生成抑制による抗炎症作用
詳しい内容はサイトを見ていただきたいですが、ざっくりまとめると「炎症による肌荒れ抑制」と、「色素沈着抑制」の二つの効果が認められています✨
毛穴トラブルが長引いている、なおかつ今まで継続的に刺激を加えてきた場合、色素沈着が原因で黒ずみに見えている場合もありますので、(化粧品である以上効果は穏やかにせよ)新しい色素沈着を予防するという意味でも、トラネキサム酸は有効と考えました。
グリシルグリシンと、トラネキサム酸をスキンケアに取り入れることで、
✅不飽和遊離脂肪酸が炎症を起こすサイクルを食い止める
✅炎症を抑えることで、角栓の原因となるケラチン17の発現を抑止する
この2点の結果が出ることを目指します🙏
おまけ→グリシルグリシンとトラネキサム酸の役割の違いについて簡潔に説明したのがこちらです💁♀️
◎サイクル2➡️ターンオーバーのサイクルを整えよう!!
☆ビタミンA誘導体
こちらの記事にも書いたように、肌の表面に炎症反応が起こっているとターンオーバーのサイクルが乱れてしまい、育ちきらない未熟な細胞が角質層まで登ってきてしまいます(
不全角化)。
その結果、毛穴が目立ったり、肌が本来持つ保湿成分が不足してしまう悪循環になっています。この悪循環の鎖を断つために効果的なのが、
ビタミンAです。(理由は、
こちらの記事に書きました。)
ビタミンAは、
✔︎真皮層に働きかけて、新しい皮膚細胞を作り出す手助けをする。
✔︎表皮層に堆積した角層の剥離を促してくれる。
✔︎紫外線防御の役割も果たす。
という、まさに八面六臂の活躍ぶり!!!個人的には、毛穴ケアに欠かせない成分だと考えています✨
便宜的に、「サイクル2」としましたが、サイクル1の炎症を抑える成分と同時に、ビタミンAの塗布もはじめてほしいと考えています😊
個人的には毛穴にとても効果を感じたのは、
エンビロンのAブーストシリーズを使い始めてからなのですが、
Aブーストが使えるようになるまでには、モイスチャーシリーズのクリームを1番から4番まで、ステップアップしていく必要があります😂💦
(Aブーストシリーズはいきなりは使えませんからね!!ここ本当大事!!)
「そこまで待ってられないわ😂」という方には、
こちらの記事で紹介したビタミンA配合製品の中から、
「レチノール」「レチナール」配合のものをチョイスしていただきたいと思います🙏
「パルミチン酸レチノール」も、もちろん素晴らしい成分ですし、たくさん塗れば攻めのビタミンAとしても働いてくれるわけですが、
やはり細胞を生まれ変わらせる力を引き出すためには、最初から攻めのビタミンAである、「レチノール」を入れた方が、手っ取り早いのもまた事実かと思います🙏
人によっては、
A反応が出ることもあります。A反応は起きていいことは特にありませんので、どんなレチノール製品でも、
使いはじめは慎重に、少しずつ量を増やしていくように気をつけてください🙏
✅ターンオーバーのサイクルを正常に戻し、角層の不全角化状態を脱する
✅その結果、毛穴周辺部の凹んだ皮膚がふっくらとしてきて目立たなくなる
この2点の結果がでることを目指します🙏
⚠️皮膚科で処方されたニキビ治療薬を使われてる方は、下記のような懸念もありますので、かかりつけの医師に相談の上始められることをお勧めします!(特にビタミンA製品の使用について)⚠️
◎サイクル3➡️過剰な皮脂の分泌を抑えよう!!
現段階で、皮脂の分泌が盛んで朝起きると顔がぬるぬるになっているような方は、「皮脂の分泌を抑える」と言われている成分を積極的に取り入れていきましょう😊
※現段階で、そこまで過剰な皮脂の分泌を感じてない方は、この項目は飛ばしても大丈夫です🙆♀️
皮膚科医の小林先生のInstagram、
こちらのポストが参考になります🙏✨
中でも私もお勧めしたいのは、
✔︎アゼライン酸
✔︎ナイアシンアミド
二つの成分です。
☆アゼライン酸
アゼライン酸は、海外では古くからニキビの治療薬として用いられている成分です。
アゼライン酸は、皮脂抑制効果のほかにも、抗菌、抗炎症、角化抑制など、さまざまな効果があると言われています。
まだあまり知られていない成分かもしれませんが、ニキビや皮脂の悩みがある方には、一石五鳥の効果がある成分ではないでしょうか✨
☆ナイアシンアミド
ナイアシンアミドは、最近注目されている成分なのでご存知の方も多いと思います😊有名なところだと、最近流行っているオーディナリーの主力商品の1つです。
ナイアシンアミドは、セラミドの合成、シミの抑制、シワの予防効果が認められています。
アゼライン酸や、ナイアシンアミドを取り入れることによって
✅過剰な皮脂分泌を抑制し、炎症の原因となる不飽和脂肪酸を減少させる。
この結果を目指します🙏
副次的な効果からすると、ニキビや炎症が気になる方はアゼライン酸、乾燥やシミ、シワが気になる方はナイアシンアミドを選択するとよいと思います😊
◎サイクル4➡️マラセチア菌やアクネ菌の増殖を抑えよう!!
「毛穴バランスリセット法」のキモと言えるのが、このサイクル4です🔥
サイクル4に入る前に、以下の条件がクリアできている必要があります!
⚠️サイクル1〜3のケアを取り入れて1月以上経過し、ご自身で「肌が育ってきている」実感がある。具体的には、赤みの現象、毛穴が少し浅くなってきた感覚がある、皮脂の分泌が減ってきている、などの自覚が出てくるのが目安です🙏
洗いすぎないケアと、ビタミンAのケアが軌道に乗ると、ターンオーバーのサイクルが改善されて、
こちらの記事にも書いた「
角栓ポロリ」現象が起こることがあります。
真皮層から肌が生まれ変わり、真皮層が少し厚くなり、角質層が適切に脱落していくようになると、毛穴周りの皮膚がふっくらとしてきます。それに押し出されるような形で、溜まっている角栓が浅くなり、ぽろっとカサブタのように取れる時があります。これが、「角栓ポロリ」現象です!
これが起こるところまで来れば、大分肌が快復してきていると判断できます😊
そしてこのタイミングで敢えて、「顔を洗う」ケアを取り入れていくのが、サイクル4です!
肌が育ってきてない状態でこのサイクル4に入ると、洗顔によって与えられるダメージに、肌の回復が追いつかない可能性があります⚠️ こうなると本末転倒ですので、現段階で肌が荒れている方は、サイクル4には入らずに、まずは地道にサイクル1-3のケアを行なってください🙏
☆イソプロピルメチルフェノール
イソプロピルメチルフェノール(化粧品に配合される際の名前は、o-シメン-5-オール)は、殺菌成分です。ハンドソープや、デオドラント製品に配合されています。
イソプロピルメチルフェノールには、マラセチア菌や、アクネ菌をはじめとする抗菌作用が認められています。
以前のブログにもかいたとおり、皮脂の過剰分泌から来る、
マナセチア菌の増殖は、ニキビをはじめとする
毛穴トラブルを悪化させる大きな原因の一つです。
筆者らは,ハムスターを用いた in vivo および in vitro 実験において P. acnes が皮脂腺内および皮表の皮脂量を 増加させることを明らかにした25)。(中略)
痤瘡病巣部の皮脂腺では P. acnes による皮脂産生・分泌促進が,皮脂を栄養素とする P. acnes 自身 の増殖のみならず,菌体自身または皮脂分解産物を介する毛包周囲組織の炎症反応をも増強する可能性が示唆さ れる。
との記載があり、「
アクネ菌が増えると、皮脂の量も更に増加し、さらにアクネ菌が増える」可能性が示唆されると述べています。(無限地獄かよ👿!!)
そんな訳で「毛穴バランスリセット法」においては、肌が育ってきて洗顔による多少のダメージに耐えられる状態になったら、殺菌成分を含む洗顔料で敢えて顔を洗うことで、一旦乱れた菌のバランスをリセット。
更に肌の育ちを応援するケアを併用することによって、よりよい常在菌バランスに持っていけるのではないかと考えました🙏
ただし!!!
ここで洗いすぎたら、また洗いすぎによるバリア機能低下→皮脂過剰→角化不全への悪循環に逆戻りしてしまう可能性が高いです😇!!
また、殺菌成分の入った洗浄剤で洗うということは、いい働きをしている皮膚常在菌も併せてやっちまう可能性が高いです😇
(というか、マラセチア菌もアクネ菌も、増えすぎなければ悪さはしない、むしろ肌の平穏を守るために必要な菌なのですがね😂)
ただ皮膚常在菌のバランスというのは、生まれていくらか経った段階で、人それぞれ基本的なバランスは決まってしまっているので、洗っても放っておけば自然に戻ってくるものです...🙏
ですので、
✔︎肌のバリア機能や良い常在菌を低下させないよう、なるべく少ない回数洗う。
✔︎サイクル1-3の成分を継続して取り入れながら、肌の快復スピードを上げる。
ことが、とても大切です🙏
肌の快復スピード > 肌がダメージを負うスピード
という状態になれば、たまに洗浄したとしても、増えすぎたアクネ菌やマラセチア菌を減じる効果を得ながら、肌が快復するサイクルを妨げないことが可能になる訳ですよね🙆♀️✨
✅増えすぎたアクネ菌や、マラセチア菌を減らして、皮脂の過剰分泌と、角栓の原因となるケラチン17の発現を抑える。
✅両菌が生産する遊離脂肪酸(炎症性物質)を減らし、炎症を抑える。
ただ、角質培養は、基本的には「余計なケアをせず、肌の回復力を妨げない」という考え方であるため、一度悪くした毛穴を回復させるためには、それなりの時間(半年〜数年)を我慢しなければならないです。
コメント
コメント一覧 (3)
mimi
がしました
結局何どんな化粧水を使えば良いのか、
方法はどうやれば良いのかを教えて欲しいです。
mimi
がしました
mimi
がしました